父の話をこれまで児童に何度かしてきました。「登校日に話した出来事」のあった8月8日が過ぎ、そして間もなくお盆がやってきます。父を思い出します。父は国鉄職員でしたが、「国鉄」と言っても、「?」という人が増えてきました。
高松市の丸亀町商店街で、祖父は万年筆店を営んでいました。「万年筆」と聞いて、「?」という若い方もいるかもしれません。私は中学に入学した時も、高校に入学した時も、親戚から万年筆をお祝いにいただきました。
いろいろ思い出していると不思議に思うことがあります。もし、ずっと店を続けていたら、どうなっていたのでしょうか?きっと父の人生も全く違ったものになっていたに違いありません。
今では分割民営化されていますが、かつては国鉄は全国を走る鉄道でした。私が小中学生の頃、何度も父には転勤の話があったと、後になってから聞かされました。大阪府の高槻市や茨木市で育ってきた私ですが、もし、父の転勤が実現していたら、私も引っ越していたと思います。私が教員になるきっかけとなった恩師との出会いもなかったことになります。
人生は不思議です。今の私は、たくさんの私の周りの人や私につながる人が生きる中での出来事や、わかれ道での判断の結果として存在します。もちろん、私もいろいろな選択や決定をしてきました。そして、そのことがいろいろな影響を残してきています。
かけがえのない毎日。生きることは難しいが面白い。いろいろ思い出していて、改めてそう思いました。