「味舌むしろ」を織る体験活動を、多くの皆様のご協力で行うことができました。ありがとうございました。かつて、品質の良さで評判だった「味舌むしろ」ですが、普段なかなかむしろを見たり、使ったりする機会はありません。わらをさわることもめったにないと言ってもいいのではないでしょうか。「わらをきれいにする」「わらを打つ」という作業も同様でしょう。5年生児童は、貴重な体験をさせていただきました。物をつくるということは、苦労の連続なのです。だからこそ物を大切にし、そして人は考えたのです。「もっと速く、もっと丈夫なものを作れないだろうか」と。
先日、母と話をしていたら、洗濯機や冷蔵庫、そしてテレビを初めて買った時の話が出てきました。洗濯板を使っての洗濯や、物を冷やすときは氷を買ってきて冷やした話など、買うまでの苦労したことを話してくれました。それぞれの物が高価だったので、お金を貯めて、やっと購入できた時の喜びは大きかったそうです。冷蔵庫が届いた日に、冷蔵庫の前で母がポーズをとって、記念に写した写真がアルバムにあります。
発見、発明、開発は苦労を経て、成功・実現するとも言われています。自分自身が苦労しながらやってみることが、次の喜びを大きくするのだと思います。AIの世の中が間もなくやってきますが、人はよろこびを感じ、そして次こそはと頑張る気持ちを忘れてはなりません。そんな気持ちこそが、AIにはない、人の素晴らしさなのです。今日の体験活動を通して、いろいろなことを考えさせていただきました。5年生の感想もぜひ聞いてみたいと思います。