今年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(対象:5年生)において、総合評価を見ると、本校の男子はほぼ全国平均と同じ、女子は全国平均から4ポイント近く下回るという結果でした。(詳しくは別の機会にお知らせします。)
個別の種目(握力、状態起こし、長座体前屈、反復横とび、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、ソフトボール投げ)の中で、私が教員になった頃と大きく変化しているのが、ソフトボール投げです。かつては他の種目の平均値が低くても、この種目の摂津市の平均値は全国のものを必ず上回っていました。しかし、本校の結果では男女とも全国の平均値を下回っています。
私が幼い頃は、遊ぶといえばキャッチボールや空き地での野球でした。できる場所がなくなったことも影響していますが、遊びの中で投げるということが減りました。かつては児童の遊びの中で盛んだったソフトボールや野球をまったくしたことがないという児童も増えてきました。
人間の進化の過程の中で、手の親指の腹が他の4本の指の腹と向き合うようになったことにより、細かいことができたり、小さなものをつまめたりできるようになり、ものを作り出すことが可能となりました。
ヒトは上からボールを投げることができますが、そのことはチンパンジーやゴリラには難しいことです。それは手の形によるものなのです。そんなことを知り、体育の授業の中で、投げることの楽しさを感じ、どうすれば遠くへ投げられるか、どうすれば高く投げられるかを考えてみてください。ここでも体育の授業改善が必要です。