2019年4月29日月曜日

時代は回る(平成31年4月29日)


   静かな学校です。この時間、体育館も運動場も使用している団体はありません。大型連休(10連休)3日目です。学校は休みですが、この間勤務のある方も多くおられます。児童はどのように毎日を過ごしているのでしょうか。

 一昨日の夜、母の具合が少し悪くなり、休日診療所で診察を受けました。幸い軽症で、注射を打っていただき薬をいただいて帰り、昨日はかなり回復しました。診察を受けている時や待合で薬を待っている時、私がまだ小さかった頃のことを思い出しました。夜、私が熱を出したり、吐いたりして具合が悪くなった時、母に病院に連れて行ってもらったことをです。おそらく休日診療所のようなところだったのでしょう。

 昨夜は父が亡くなる3日ぐらい前の夜のことを思い出しました。付き添いで泊まっていた私に、トイレに行きたいと父は言い、私はベッドから父を下ろしました。トイレまでは歩けなくなっていたので、病室内の簡易トイレに父を座らせて用を足させました。点滴の管が外れたりしては困りますので、看護師をすぐに呼びました。父は「すまんなあ。すまんなあ。」を繰り返していました。

 2〜3歳の頃の記憶はかすかにありますが、赤ちゃんだった頃を含め、3歳ごろまでに両親からしてもらったことはほとんど覚えていません。母が弟を産むために入院し、香川県から来てくれていた祖母と留守番をしていた台風の夜、机から飛び降りて足の指を骨折し、祖母が嵐の中、病院へ連れて行ってくれたそうです。このことも話として聞くだけで、その時のことは全く覚えていません。でも、父も母も祖母も、何もできない私の面倒をいつも見てくれていたのです。夜中だって、嵐の時だって。私は、小さ過ぎて覚えていませんが。

 私もやがて誰かにたくさん世話をかける年齢になり、何も自分ではできなくなる日が来るかもしれません。時代は回ります。今は、両親がたくさん愛情を注いでくれたから今があると感謝し、父はもういませんが、母を大切にしたいと思います。母は一昨日から同じ言葉を繰り返しています。「すまんなあ。」「ありがとう。」

 平成から令和へと時代が移るこの大型連休。もっともっと前のことも思い出し、また思いを巡らせ、これからの自身の生き方をしっかり考える時間を持ちたいと思っています。